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詩(ポエム)

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窓辺に未来を見る

作: 鹿島

今朝もゴミ出しをするのを忘れてしまった。

カーテンを開けるまでもなく今日はよく晴れている。
寒い空気が窓を軽くすり抜けて、この部屋の中を走り回っているような気がした。
ぼくの起きる音できみも目を覚ます。すぐ起きられて羨ましいなあと思いながら、くせのあるきみの髪に触れて「ねぐせついてるよ」と言ってみた。

朝食が決まらない。
もちろん食べたくないわけじゃない。食べたいものはたくさんあっても、どれもこれも朝には似合わない。
何を食べたいかきみに聞こうと思ったけど、きっとぼくみたいに特に食べたいものもないだろうな。
じゃあてきとうに。
呟いてみた後、思い切り熱いフライパンに卵をひとつ、ふたつと落とした。

目玉焼きに醤油をかけすぎたり水の入ったコップをひっくり返したりしながら、ようやくなにもなくなった二人分のお皿を洗った。
ぼろぼろになったスポンジが、なにかを言いたそうにぼくを見ていたから、ごみ箱に捨てて新しいスポンジをおろした。

昼の太陽はぬくい。
このままきみと溶け合ってひとつになって、遠い空のほうへ消えてしまいたいと考えながら、ぼくはきみを枕にして寝転がっている。
ときどき目を開いて、キスをした。

ぼくは髪が長いので、シャワーを浴びると髪を乾かすのがめんどうだ。髪を結べばなんともないことは分かっているのに、大体忘れてしまう。
きみの髪は短いからいいなあ、すぐ乾かせそうで。
でも、最近は伸びてきたね。切るときは教えてくれたらうれしい。



ぼんやりそんなことを考えていた気がする。
目の前にはひんやりした窓がある。そして、ぼくはひとり。
神様が未来を見せてくれたのかもしれないと思った。
あしたやあさってじゃないいつか、あんなふうに暮らせたなら。
どんな苦しみや痛みも怖くないかもしれない。きみがいれば。
ぼくは、ふいに窓を開けてみた。
ただ静かで、車の通る音がかすかに聴こえる。

※この詩(ポエム)"窓辺に未来を見る"の著作権は鹿島さんに属します。

作者 鹿島 さんのコメント

今年もよろしくおねがいします。

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この詩(ポエム)へのコメント (2件)

DeCO

'18年2月3日 20:42

この詩(ポエム)を評価しました:優しい

なにか "ふつうの幸せ" を夢に見てるような感じ。
特別なことがなくても、失敗があっても。

隣に誰かがいる…って良いよね。
って思わせてくれた。

何か、好きです。この詩。

鹿島

'18年2月5日 17:16

DeCO さん
お久しぶりです、ありがとうございます...!
とっぴなことはなくても、あたたかい気持ちで過ごせる日がいちばんしあわせだなあと思っているので、いつか毎日をそんなふうに楽しんでいけたらな...と、この詩を書きました。
好きと言っていただけてなによりです!

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