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作:
Syan-g
「死」って、何だろう?
僕の人生、何回もこの疑問に出会っては、消してきた。
でも、あの出来事で、消すことはできなくなった。
僕の身があり続ける限り、ずっと。
中三前の春休み早々。
僕はあの穏やかな春の訪れを告げられた夕方、呑気にアニメを見ていた。
その時、母が悲しそうな表情で僕を呼んだ。
アニメが最終回だったので、あまり邪魔されたくないなと思い、
口と耳を動かし「何?」と聞いた。
母は僕がアニメに熱中していることを知ってか、そっと呟いた。
「A君が自殺したって、今さっき近所の人から聞いたんだけど・・・。」
僕は動けなかった。アニメのラスト、主人公と敵の決闘シーンも目には映ったけれど、脳が視覚的理解を拒否した。耳も、聴覚的理解を拒否した。
脳が、その一言で、周り全てを拒絶した。
僕の目の前は、真っ白になった。
そして、瞬間。真黒になった。
A君は僕の数少ない親友だった。家を引っ越し、転校先の中学校でかなりいじめに遭っていたと母は言った。
それを聞いて僕は絶望感に浸り、自分の部屋で、しばらく何も考えられなかった。
夕食も、大好きなカレーうどんなのに、あまり手をつけられなかった。
寝るとき、なにか熱いものがこみ上げて、耐え切れずに僕は泣いた。
信じたくなかった。
許せなかった。
驚いた。
僕のどんな感情も、冷たい布団に吸収され、僕には悲しみの感情しか残らなくなった。
その日、僕は一睡もできなかった。
しばらくして、彼の母親に会いに行った。
彼女は、息子を失った悲しみのせいか、目が赤く、顔色も悪かった。
僕は彼女に、彼が僕の一番の親友だったことをあげ、僕自身も心の中に、未だ抵抗があると打ち明けた。
すると、彼女は、A君がいつも家に帰ってから、僕の話をしていたことを挙げた。
僕はまた、心の中の堤防が決壊したような音を聞いた。
なにもかも、流れていく。
喜びも、悲しみも、痛みも、辛さも。
僕は、気づいたらまた泣いていた。
あれから1年が過ぎ、僕の近所に住む子供たちは何気ない生活を送っている。
でも、僕は違う。
彼の死で、僕は変わった。
「死」って何だろう?
今まで知りあいや親戚の死に立ち会ったことがなかった僕にとって、死は単に「命がなくなること」と片付けてきた。
でも。今の僕にはそうにはいかない。
彼は自ら命を絶ってしまった。
絶たれた命は帰ってこない。永遠に。
だから。
僕は彼に誓う。
君の分を、僕が必ずつないでみせる。
君が見れなかった世界を、僕が見てあげる。
それが、僕が死んだとき、彼に伝わるかどうかは解らない。
でも。
彼には約束できる。
親友との約束は、果たすために存在し続けているものなのだから。
※この詩(ポエム)"誓い"の著作権はSyan-gさんに属します。
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※ここでは2012年2月6日のデイリー表示回数ランキングを表示しています。
作者
Syan-g さんのコメント
A君は僕の一つ下の年齢の親友でした。
踏切に飛び込み、命を絶ってしまった彼。
初めてそれを聞いた時。
僕は「バカ野郎」と吠えたのを覚えています。
でも。 死んだ人は二度と戻ってこないのだから。
彼のためにも。 僕は生き続ける義務があると思っています。