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詩(ポエム)

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ある寒い朝の事

作: 司門君 

 それは風花の舞う寒い朝だった。

 差し込む光からもう日が高いのが分かる、いくら休日とて腹は減るからいやいやながら起きる事にした。
 机の上の昨夜のみ残したサイダーがきまり悪そうにプクンと一つ泡を吹いた、私はちょうど喉が渇いていたので、その冷え冷えとした昨日を飲み干した、何とも間の抜けた味がした。

 窓際が突如にぎやかになった、観光バスを降りたすずめたちが一斉に窓の外の餌台に集まって遅い朝食を始めたようだ、食事とお喋りで姦しい。
 私はしばらく曇りガラスの内側から彼らの姿を見ていた、すると私の魂がむずむずし始め、ついには居ても立っても居られなくなり、まとわりつく体を脱ぎ捨ててすずめになり彼らと一緒に冬の空へ飛び出していった、残された体は所在無くストーブの前に座り込むとのろのろと着替えを始めた。
 
 凍える風をものともせず飛び回った魂は、ちっとも寒くはないらしくやっと温まり始めた体に遠慮なく飛び込んで来た、体は大きく身震いをして魂を包み込んだ。
 体が元気になったのは妻の「ご飯出来たわよ」と言う呼び声が聞こえたからであった。
 まだ先ほどの興奮から覚めやらぬ魂は、そうだ、今日軒先にすずめの宿を作ろうなどと、また体の嫌がる事をわくわくしながら考えていた。

※この詩(ポエム)"ある寒い朝の事"の著作権は司門君 さんに属します。

作者 司門君  さんのコメント

 ぼくの魂は時々勝手に体から抜け出してあらぬ妄想の世界をさまよう癖がある(笑)。

この詩(ポエム)の評価
評価項目評価数
おもしろい 2
楽しい 1
独創的 2
好感触 3
合計 8
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この詩(ポエム)へのコメント (16件)

河口

'12年2月20日 20:47

この詩(ポエム)を評価しました:好感触

初めまして、河口と申します。
全体的に明確な言葉で構成されていますが、ところどころに謎めいた言い回しや、面白い比喩が置かれている点が好印象でした。魂と体が分離することと、その二つの差異を描くのがこの詩の肝なのだと思いますが、それ以外にも面白い点がいくつもありました。
>その冷え冷えとした昨日を飲み干した
単に飲み残しのサイダーが気温で冷やされただけとは思えないのです。昨日何かいやなことがあって、それを忘れようとしている。そんなことを想像させてくれます。
>観光バスを降りたすずめたちが
おそらくは電線のことでしょうか。電線に列をなして止まっているすずめたちを見ると、確かに窓越しの観光バスの乗客の顔が浮かんできます。

魂が体から離れている間も体はのろのろとしながらもちゃんと着替えを始めているあたり、常に何か考えていないと気がすまないタイプの方なのでしょうか。考えるより先に体が動くなんて人もいますが、きっとそれとは真逆のタイプだと想像します。
この詩を読み終えた後、なんとなく自己紹介していただいたような気分になりました。ああ、この方はこういう考え方をするんだなあ、と。自分という対象を巧妙に描いた興味深い詩でした。
最後にこれからもよろしくお願いします。

むー

'12年2月20日 20:54

この詩(ポエム)を評価しました:おもしろい

司門君
 こんばんは

サイダーの表情がいいですね。
そしてそれを飲んだ司門君の何ともいえない顔も想像できそうです。(@_^)★

むーの所でも朝一番の観光バスを降りたすずめたちでにぎわっていますよ。
お陰様でもう少し寝ていたいのにいやいや起きるむーです。

「私はしばらく曇りガラスの内側から彼らの姿を見ていた、すると私の魂がむずむずし始め、ついには居ても立っても居られなくなり、まとわりつく体を脱ぎ捨ててすずめになり彼らと一緒に冬の空へ飛び出していった、残された体は所在無くストーブの前に座り込むとのろのろと着替えを始めた。」
 
 この表情がなんとも笑みを誘いますね。

 「凍える風をものともせず飛び回った魂は、ちっとも寒くはないらしくやっと温まり始めた体に遠慮なく飛び込んで来た、体は大きく身震いをして魂を包み込んだ。
 体が元気になったのは妻の「ご飯出来たわよ」と言う呼び声が聞こえたからであった。
 まだ先ほどの興奮から覚めやらぬ魂は、そうだ、今日軒先にすずめの宿を作ろうなどと、また体の嫌がる事をわくわくしながら考えていた。」

 寝起きのひと時をとても面白く拝見させて頂きました。

「 ちょっと一息」素敵な詩だと思いました。

司門君 

'12年2月20日 21:35

河口 さんへ。

 私の詩へのご訪問ありがとうございます。

  >全体的に明確な言葉で構成されていますが、ところどころに謎めいた言い回しや、面白い比喩が置かれている点が好印象でした。魂と体が分離することと、その二つの差異を描くのがこの詩の肝なのだと思いますが、それ以外にも面白い点がいくつもありました。

 深い考察おそれいります、作者自身そこまで考えて無く、なんとなくのイメージで描いた部分もあります(汗)。
 裏話をしますと、死して肉体と魂の分離をテーマに考えたのですが、あまりにも重苦しくなり、いっそ死を取り払ったらどうなるのか、もっと楽しくならないか、そんなこんなで日頃の自分の、思いに付いて行かない肉体を描いたんです。

  >その冷え冷えとした昨日を飲み干した
   単に飲み残しのサイダーが気温で冷やされただけとは思えないのです。昨日何かいやなことがあって、それを忘れようとしている。そんなことを想像させてくれます。

 貴方の豊かな感性には敬服します、私は単純に昨日やれなかった事、もう今日は昨日のような必要が無くなった事も、まず当初の目的でやり終えてみたが、何とも間の抜けた結果に感じた、そんな気持ちです。

  >観光バスを降りたすずめたちが

 ここも単純に、一斉にたくさん来たという比喩のつもりで。

  >自分という対象を巧妙に描いた興味深い詩でした。

 そうなのかどうなのか、少し妄想の気がありますので、当たっていますかしら、自分ではわかりかねます(笑)。

  >最後にこれからもよろしくお願いします。

 とても興味深いコメント、ありがとうございます、楽しく読ませて頂きました、そして詩を深くお読み頂けた事も重ねてお礼申し上げます。
 こちらこそどうぞよろしくお願いします。

snow_pocket

'12年2月20日 21:35

この詩(ポエム)を評価しました:好感触

自分の書いた『詩』を読みながら、これって『詩?』と思えてしまうことも時にありますが、この作品も『詩』と言うよりは『短文』の世界なのかもしれませんね。なかなか、ジャンル分けも難しいことなのかもしれませんが。司門さんの作品って、どれも司門さんらしく、ある意味楽しいことかもしれません。

司門君 

'12年2月21日 00:15

むーさんへ。

  >サイダーの表情がいいですね。
   そしてそれを飲んだ司門君の何ともいえない顔も想像できそうです。(@_^)★

 何が言いたい、、つまらんものを想像するな

  >むーの所でも朝一番の観光バスを降りたすずめたちでにぎわっていますよ。
   お陰様でもう少し寝ていたいのにいやいや起きるむーです。

 観光バスか、集団疎開は知らんが、一日中寝ているのだから、早起きは良い事だ。

  >「私はしばらく曇りガラスの内側から彼らの姿を見ていた、すると私の魂がむずむずし始め、ついには居ても立っても居られなくなり、まとわりつく体を脱ぎ捨ててすずめになり彼らと一緒に冬の空へ飛び出していった、残された体は所在無くストーブの前に座り込むとのろのろと着替えを始めた。」
 
   この表情がなんとも笑みを誘いますね

 中途半端な事を言わずにちゃんとほめろ「素晴らしい」とか(爆)。

  >寝起きのひと時をとても面白く拝見させて頂きました。

 わたしは時々幽体離脱して空を飛ぶんですよ、マッハ3くらいまで出せますから、起きてから朝食までの間に北海道位まで行けるのだ。

  「 ちょっと一息」素敵な詩だと思いました。

 やっと本音を吐いたか、それでいい(爆)。

銀河の流星

'12年2月21日 05:57

この詩(ポエム)を評価しました:好感触

こっちはすずめがからすに追い出されて
こそっと住んでるようです
昔のにぎやかな朝が今は無いのが少し寂しいです
僕もサイダー好きです
(机の上の昨夜のみ残したサイダーがきまり悪そうにプクンと一つ泡を吹いた)こう言う観察力好きです

miwa

'12年2月21日 09:25

この詩(ポエム)を評価しました:楽しい

さては 去年の病気で幽体離脱が癖になったな!
朝食前に北海道~?
さては狸の皮を脱いだ 私の朝風呂を覗こうとして
いるのかぁ~!!
中身はアラサ―の熟女だぞ!
ふふんっ・・・ 目を回して ひっくり返るなよぉ~~(爆)

司門君 

'12年2月21日 19:34

snow_pocketさんへ。

  >自分の書いた『詩』を読みながら、これって『詩?』と思えてしまうことも時にありますが、この作品も『詩』と言うよりは『短文』の世界なのかもしれませんね。なかなか、ジャンル分けも難しいことなのかもしれませんが。

 詩は古くは頭韻脚韻などを踏み、一定のリズム、音数などを整える、一定のパターンを繰り返す、など定型に近いものが多かったようですが、最近は、このサイトでもそうですが、自由詩が多いですね、この私の詩はあえてジャンル分けするならば散文詩でしょうか。

  司門さんの作品って、どれも司門さんらしく、ある意味楽しいことかもしれません。

 私は気持ちの趣くままに詩を書きますが、喜怒哀楽、の感情の中で怒の感情の詩は書きたくないので、喜と楽が多いです、時々哀も書きます。

 snowさんは、喜と愛と楽ですね。

 コメントありがとうございます。

司門君 

'12年2月22日 02:18

銀河の流星さんへ。

  >こっちはすずめがからすに追い出されて
   こそっと住んでるようです
   昔のにぎやかな朝が今は無いのが少し寂しいです

 カラスも生きるため、カラスだけじゃない、生きとし生けるものすべてがそうですが、何かの命を食って自分の命をつないでいるんですね。
 とは思っても僕の大好きなすずめを思うと、カラスがにくいですね、目の前ですずめのひなが食べられるのを見てしまったから(涙)。

  >僕もサイダー好きです
  (机の上の昨夜のみ残したサイダーがきまり悪そうにプクンと一つ泡を吹いた)こう言う観察力好きです

 良いでしょ(笑)自分でも結構気に入ってるんですこう言う表現の仕方。

 コメントありがとうございます。

月乃

'12年2月22日 07:04

この詩(ポエム)を評価しました:独創的

おはようございます!
小説のような感じですね。始まり方が素敵だなぁと思いました。
魂が体の中から抜け出て飛び回る、、なんだかわかる感じです。
私も妄想癖あるので、、。
この詩は続編がありそうですね^^

司門君 

'12年2月22日 10:32

蝦夷狸さんへ。

  >さては 去年の病気で幽体離脱が癖になったな!

 そうなんだ、あまりの痛さに抜け出してから癖になってしまって、困った困った(笑)。

  >朝食前に北海道~?
   さては狸の皮を脱いだ 私の朝風呂を覗こうとして
   いるのかぁ~!!

 誰が何をしようとしてるだと!。

  >中身はアラサ―の熟女だぞ!

   ふふんっ・・・ 目を回して ひっくり返るなよぉ~~(爆)

 サバを読むんじゃない、なにがアラサーだ、アラフィーも後半だろうが。
 死んでも行かんわ!、目が腐る、横目でちらっと位なら見るかもしれんが(爆)。

 だいたい何しに来た、冷やかしならお断りだ、商売の邪魔になる、帰った帰った!。

司門君 

'12年2月22日 21:50

月乃さんへ。

  >小説のような感じですね。始まり方が素敵だなぁと思いました。
   魂が体の中から抜け出て飛び回る、、なんだかわかる感じです。
   私も妄想癖あるので、、。

 あなたもですか、気が合いそうですね(笑)。
 魂が体から抜け出すと言う設定は割と見られますが、その抜け出た魂をどう行動させるか、それを考えるのが楽しいですね、怖い話は書きたくないので、ユーモラスなお話にしたつもりです。

  >この詩は続編がありそうですね^^

 ちょっと、月乃さん、勝手に続編など決めないでください、と言いつつそれも面白いとすでに妄想に走ってる私です(笑)。

 コメントありがとうございます。

つゆ草

'12年2月23日 10:01

この詩(ポエム)を評価しました:おもしろい

楽しく読ませていただきました。と、同時に妄想にふけっている主人公さまの口元の緩んだちょっと抜けたお顔を・・・いや楽しそうに想像の世界で遊んでいる主人公さまのお顔を想像して、私も楽しくなりました。非日常的なことを想像するのって楽しいですよね^^
月乃さん同様、私も続編を読みたくなりました。

司門君 

'12年2月23日 11:37

つゆ草さんへ。

  >楽しく読ませていただきました。と、同時に妄想にふけっている主人公さまの口元の緩んだちょっと抜けたお顔を・・・

 誰がどんな顔をしているだと、そこになおれ、刀の錆びにしてくれる(怒)。

  >いや楽しそうに想像の世界で遊んでいる主人公さまのお顔を想像して、私も楽しくなりました。

 いまさら遅いわ、ふん!。

  >非日常的なことを想像するのって楽しいですよね^^

 色んな事を想像するのは楽しいですね、現実逃避と言うような意識ではなく。
 まあ多少妄想的な部分もありますが、体は暖かい部屋の中に居て、意識だけが冬の野山を散策する、どこまで出かけても寒くはないから一っ飛びに北国まで行ったりします。
 津軽海峡で引き返しますがね、北海道まで行くと狸が出て来てうるさいので(上のmiwaさんのコメントを読めばわかる)。

  >月乃さん同様、私も続編を読みたくなりました。

 また、そう言う風に人を煽てて、その気になるから止めなさいよ、ってもう魂の方はその気になってるから(汗)。

 コメントありがとうございます。

小林ケン

'12年2月25日 14:52

この詩(ポエム)を評価しました:独創的

小説を思わせるような表現力と文才で描かれる幻想的で不思議な世界
その上なんとも言えないユーモアも漂っていて、現実を一とき忘れさせてくれる
読後感も清清しい、とても素敵な作品だと思いました!

司門君 

'12年2月26日 20:58

小林ケンさんへ。

  >小説を思わせるような表現力と文才で描かれる幻想的で不思議な世界
   その上なんとも言えないユーモアも漂っていて、現実を一とき忘れさせてくれる

 ありがとうございます、そんなに褒められると嬉しいやら恥ずかしいやら(笑)。

 詩に物語性が必要なのかどうか、はなはだ疑問の点もありますが、今は書きたいことを書いているそんな状態です

  >読後感も清清しい、とても素敵な作品だと思いました!

 そのように評価して頂けると創作活動にも弾みが付きます、ありがとうございます。

 みんなにおだてられて第二弾を書いています、また読んで頂けると幸いです。

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